こんにちは!神 沙江子です。
今日は、企業の目的である「経営理念」というものについて考えていこうと思います。
「経営理念なくして、経営なし」
パナソニックの創業者である松下幸之助さんは、
経営理念なくして経営は成り立たないと述べ、経営理念の重要性を強調しました。
この、企業になくてはならない「経営理念」について、
Webマーケティングの観点からお話ししようと思います。
経営理念とは
経営理念とは
企業の存在意義、目的、目指すべき方向性などを明確に示すもの
一般的には経営者の価値観や信念が色濃く反映されることが多いです。
その他にも、
ミッション…企業が社会において果たすべき役割や存在意義「我々は何のために存在するのか」
ビジョン…企業が中長期的に目指す姿や達成したい目標「我々はどこを目指すのか」
バリュー…企業が大切にする価値観や信念、意思決定や行動の基準
パーパス…企業が社会に対してどのような価値を提供するのか「我々は何を実現するために存在するのか」
これらは経営理念をより具体的に表現したものと言えます。
日本が誇る自動車メーカー「TOYOTA」の場合
経営理念:「自動車を通じて豊かな社会づくりに貢献する」
ミッション:安全・安心で環境に優しい商品の提供を通じて、豊かな社会の実現に貢献
ビジョン:モビリティカンパニーへの変革
バリュー:お客様第一、現地現物、チャレンジ精神、改善
パーパス:クルマを通じ、笑顔あふれる未来のために
世界中から愛されるコーヒーショップ「スターバックス」の場合
経営理念:人間性と繋がりを大切にする「サードプレイス」(自宅でも職場でもない第三の居場所)を提供すること。
ミッション:人々の心を豊かで活力あるものにすること
ビジョン:世界中で最も愛され、尊敬されるコーヒーブランドになること
バリュー:多様性の尊重、誠実さ、卓越性の追求、地域社会への貢献
パーパス:コーヒーを通じて人と人をつなぐこと
経営理念を最上位の概念とし、ミッション、ビジョン、バリュー、パーパスがそれを支える形で構成されています。
経営理念のつくり方
これから事業を起こされる方も、事業継承された方も、
経営理念は、定期的に見直しをすることが大切です。
参考までに経営理念を作るステップをこちらに載せておきます。
ステップ1
企業の存在意義を明確にする
企業が社会において果たすべき役割や提供する価値について深く考えます。
“我々はなぜ存在するのか”という根本的な問いに答えを出します。
ステップ2
企業の目指す姿を描く
中長期的に企業がどのような姿を目指すのかを明確にします。
“我々はどこを目指すのか”という将来像を描きます。
ステップ3
大切にする価値観を特定する
企業として大切にする価値観や信念を特定します。
意思決定や行動の判断基準となる価値観を明らかにします。
ステップ4
ステークホルダーの視点を取り入れる
顧客、社員、株主、地域社会など、ステークホルダーの視点を取り入れます。
ステークホルダーにとっての価値創造を考慮します。
ステップ5
シンプルで明確な表現を心がける
経営理念は、誰にでも理解しやすいシンプルな表現が望ましいです。
抽象的すぎず、具体的すぎない表現を目指します。
ステップ6
社内外へ浸透させる
経営理念を社内外に伝え、浸透させることが重要です。
経営理念に基づいた行動を促し、企業文化の醸成を図ります。
ステップ7
定期的に見直しを行う
社会の変化や企業の成長に合わせて、経営理念を見直すことが必要です。
時代に合わなくなった場合は、柔軟に修正・更新します。
マーケティングの観点で経営理念を考える
マネジメントの父と呼ばれたピーター F. ドラッカーは、
マーケティングの理想は販売を不要にすること
と伝えています。
その結果に到達するためには?
結論から言うと、Webマーケティングを始める第一歩は
自分自身と向き合うです。
マーケティングで理想の結果を出すためには、人を惹きつけることができる魅力的なコンテンツを提供する必要があります。
相手の立場に立って人の心を理解できなければ、人を惹きつけることは出来ません。
そのためにはまず、自分の心を理解し、自分自身を客観的に見れるようになること。
自分の理解が出来たら、次は理想を叶えるために自分自身をコントロールできる自分になること。
こうやって自分自身と深く付き合っていくことで、相手を理解し、人を惹きつけることが出来るようになるのです。
マーケティングの第一歩は人間理解。
では、企業はどうでしょう。
人や社会を惹きつけることができる魅力的な企業にするために、まずは企業そのものの理解から始めるのはどうでしょう。
企業にとっての心、それが経営理念だと考えてみます。
人が原点に返って自分自身を理解するのと同じように、
企業の歴史、経験、学び、社風、強み、弱み、企業が経験した全ての出来事と深く向き合うことが、大きな幹を育てるのでは。
そう考えたところで、メディアづくりに必要な「木」をご紹介したいと思います。
一本の木に例えられたメディアづくり
メディアづくり全てに共通する考え方を、一本の木に例えて解説します。
葉っぱ…大事な要素の中の一要素、1つ1つの記事
木の枝…理想の未来に到達するために必要な大事な要素、カテゴリー
木の幹…根っこをもとに、見ているこんな人にこんな未来を届けたい、価値提供を明確にしたもの
根っこ…メディアを作成する代表者は、どういう経験や人生を歩んでいるのか、そこから生まれた価値は何か、何故この発信やサービスを提供しているのか
地を這う根である「メディアをつくるに至った想い」がその先の葉っぱまで繋がっていきます。
一方で、冒頭で経営理念の例に挙げたTOYOTAの企業HPにも、理念やビジョンが一本の木となって紹介されており、共通点を見つけることが出来ます。
https://global.toyota/jp/company/vision-and-philosophy/global-vision/
日本が誇る大企業も、Webマーケティングも、理想の未来へ到達するまでの考え方は同じということが言えると思います。
企業も同じように、根本的な概念をもとにして枝の先の葉や実までつくりあげていきます。
それでは、メディア全体設計の木と、TOYOTAの木を融合してみましょう。
メディアづくりにおける木のイメージは、
この木の世界に行くと、視聴者の欲しい情報が全部揃っている。
このメディアを見ているだけで視聴者が望む理想の未来に到達することができる。
自身の使命を果たすのに必要な考え方は、Webマーケティングも企業も共通していることが分かりますね。
ブレずに進み続けることができるよう
木のイメージを強く持ち続けることはとても大切
経営もマーケティングも木の根っこが大切
企業にとって経営理念とは、1本の木で言う根っこの部分です。
過去の経験と向き合い目的を未来に向けて定め、基準を明文化したものが経営理念です。
アイディアは仲間と出し合っても、根本となる想いや方向性の決定は経営者となります。
私がこのサイトを立ち上げるにあたり、
まず先に行ったのが
自分自身と向き合うこと
そして
誰にどんな未来を届けるかを考えること
まさに木の根の部分でした。
自分と会社の自己紹介記事を書いてみる
人生を振り返ることで、自分自身を形成したこれまでの経験が整理され、
2代目である私の個人の想いと企業の理念を結びつけることが出来ました。
このサイトを立ち上げる時に書いた私の自己紹介記事はこちらです。
自分のことは自分がよく知っている
自分の会社のことは自分がよく分かっている
そうお考えの方も、ぜひ一度、自己紹介を作成してみてください。
事業継承されている方は、次に会社の自己紹介も同じように作成してみましょう。
いつも心にある理想の未来は、もしかしたら簡単に浮かんでくるものかもしれません。
ですが自分が大切にしたい想いを、一度自分のルーツに帰って磨き上げ、更に強いものにしませんか?
冒険に立ち向かうストーリーの主役達は、必ずこの「最も強い想い」を持ち、あらゆる困難を乗り越えます。
今の自分を形成している原点を整理して明確に理解する。
フィナーレで迎える感動のゴールこそ、この根っこが持つパワーなのだと思います。
最後に
Webマーケティングを学ぶことと、2代目として経営をしていくことを重ねて
経営理念について考えてみました。
今後皆さんが理想の未来を届けたい「誰か」に対しても、深く理解できる自分になれるよう、
まずはしっかり自分自身と向き合い、自分の歴史を振り返り、
現在の想いに至る経験のひとつひとつを手に取ってみましょう。
そして自分の会社、出会う人々にも思いを巡らせて、
たくさんの価値観に触れることで色んなフィルターを持った自分へと進化していきましょう。
最後までお読みいただきありがとうございました!