みなさんこんにちは!
今日は組織力アップには欠かせない話題である「ルール」についてお話ししようと思います。
組織の中で時に重要視される「ルール」
見方によっては、チームのメンバーを縛り付けるものという印象を抱かれることもしばしば。課題を抱える方も多いのではと思います。
ルール運用のコツは、ずばり、「スポーツのように扱う」
この記事を読めば、店舗責任者の仕事が楽になり、働くスタッフの成長も促すことができる組織づくりができるようになります。
それではさっそくいってみましょう。
はじめに:組織力とルールの関係性
お店の売上アップの成果は、その組織力に大きく依存します。
お客様は、今より良い環境を求めて買い物をしています。
幸せが得られる買い物の場を提供するためには、お店での店員の対応や環境づくりがとても重要になります。
その大きな要素の一つが、適切なルール設定とその運用。
効果的なルール運用によって組織力を強化する方法と、私自身が実際に経験した失敗例や学びについても詳しく解説します。
効果的なルール設定が組織にもたらすメリット
生産性の向上とコミュニケーションの円滑化
ルールというのは会社の質の基準値を一定以上に保つ効果があり、
会社自身の経験によって作り出されたものです。
結果的に定着したルールというのは、トライアンドエラーの集大成とも言えるでしょう。
明確なルールは、業務の効率化をもたらし、結果として生産性が向上します。
ルール設定されたものに関しては迷いなく業務に取り掛かる環境づくりができます。
更に、ルールという「前提」は、メンバー間の意思疎通もスムーズにします。
その都度改善案を出し合い、より良いものにアップデートしていけば、質も高まりますし、
社内全体に共有されることで、属人化を防いだり個人が成長できたりします。
意思決定の迅速化
ルールが守られている状況があれば、さまざまな判断の軸となりスピード感が増します。
例えば、お店を清潔に保つために「1日1回は全員が営業中に店内の拭き掃除をする」というルールがあったとします。
それがしっかりと守られていれば、次は回数を増やすか、営業中は拭き掃除ではなく整理整頓にするかなど、更に向上できるような判断をすることができます。
更に、ルールが守れるということは、決めたことを実行できるということでもあります。
目標を達成するために大切なスキルであり、
ルールが守られている組織は成果が出やすいです。
こういった点もチームとしての判断基準のひとつに入れることができるでしょう。
まずは守ることに意味があり、効果が出るか分からなくても、実行してみる、効果が無ければ後から改善すれば良いのです。
組織力を高めるルール設定の基本原則
シンプルで理解しやすいルール作り
複雑すぎるルールは混乱を招きます。誰もが理解できるシンプルなルールを心がけましょう。
例えば、今日入社した新人さんが守れるようなレベルの内容です。
最初は、「わざわざこんな内容ルールにする必要ないんでは?」というようなルールでも設定しましょう。
実は誰でもできるルールを設定することで新たな発見があることもあります。
シンプルなルールの作り方はこちらを参考にしてください。
①数値化したり評価する人を設定したり、内容が明確なルールをつくる。
②能力は必要のない誰もが守れるルールをつくる
③経験値、上司部下関係なく改善案が出せる内容を意識する
目的の明確化:なぜそのルールが必要か理解し徹底的に守る
各ルールの存在理由を明確にしましょう。
部下のマインドセットに繋がります。
ここでのポイントは、やる前から良い悪いを考えないことです。
部下の納得を考慮してなかなか決まらない時は、思い切って部下の反応はスルーしましょう。
本当の納得は、そのルールによって良い結果が起きた時ですので、
まずはルールを作り、守ってもらうことに全力を注ぎましょう。
もし、守れていない状況になった場合、それはその場の管理責任者の問題です。
守らせるというのは管理者の役割です。部下の責任ではないので、工夫を考えたり、自分の引き出しを増やしたり、良いきっかけになるでしょう。
まずは1週間、一カ月、徹底的に守らせた上で、総合的にあまり意味なかったなと感じるようであれば、社内で提案し改善しましょう。
コツは、習慣にするということです。1カ月間、淡々と実行し、当たり前にできるようになれば、浸透したということになります。
ルールを「守らせる」効果的なテクニック
チーム全体での支援
誰もが守れるルールをしっかり守るという行為は、チーム全体が一丸となって取り組むチーム力向上の機会だと前向きにとらえると受け入れやすいです。
チェックは上司だけでなく、全員がお互いにチェックし合う関係が理想です。
守れていない時には、誰でも指摘しても良いと伝え合うことをルール化すると良いでしょう。
悪質な場合の対応を除き、ミスに対し特別に深く話す必要もありません。
フォローし合うという意識で取り組む空気づくりをし、前向きな意識改革をしましょう。
違反時の対応と改善プロセス
ルール違反に対しては、「回数」を注意して管理しましょう。
意識したいのは、簡単なルールに対して何度も違反する時です。
守れないのではなく、そもそも守る意識が浅いことで起きます。
違反したルールが、業務にとって重要か重要でないかは関係ありません。
チームで大切にしている決めごとに対しての姿勢を見ましょう。
何度も違反をする人に対しては、守らなくても大丈夫だったという状況を無くすことです。が、ルールを守るチームづくりをするためには、効率の良い簡単な方法はなく、
何度も、根気よく、諦めず、淡々と伝えていくことをするしかありません。
モチベーションアップのために、月に一度振り返りをし、以前よりも守ることが出来ているルールを共有、成長を実感する機会をつくるのも良いと思います。
よくある課題とその解決策
「ルールが多すぎる」という不満への対処法
定期的にルールの見直しを行いましょう。
必要のないルールや、当たり前に守ることができているルールは思い切って削除します。
スタート時は、3個くらいフォーカスするルールを設け、少ない中でスタートすることで集中できるようになるかと思います。
ルールというのは、実際運用してみると社内の成績はあまり関係ありません。
入社したばかりの新しいメンバーが存在感を発揮したり、ベテランのメンバーが上手くいかなかったりします。
管理者として、ルールについての優秀者を見出し役割を提案するなど、工夫してみてください。
身動きが取れない?縛り付けられるというイメージを持たれる「ルール」
これまで「自由に」「のびのびと」働いていた職場から突然「ルール」というものを提示されると、拒否反応が起きることがあります。
ですが、「自由に」というのは錯覚です。
ルールなしで「自由」は不可能なのです。
ですがまずはルールというものの先入観を実際の運用によって拭い去る必要があります。
ルールがうまく浸透するかどうかは、管理者次第です。
おすすめは、ルール運用は「スポーツのように扱う」です。
例えば、
私は子供の頃、野球というものがさっぱり理解できませんでした。
サッカーは相手のゴールにボールを入れるというシンプルなルールに対し、
野球は複雑すぎてルールが分からず、どう動いていいか分からなかったです。
当時、深夜番組がきっかけでキックベースが流行り、私はその番組のおかげで野球のルールを理解することができました。
ルールさえ分かれば、あとは自分がどれくらい出来るのか、思いっきりやるだけです。
職場のルールもこのように、「なければ動けないもの」として道しるべのように扱うことで
邪魔な存在から必要な存在になります。
スポーツでルールを守れずエラーを起こしたチームメイトに何て声掛けをしますか?
うっかりエラーは、本人の実力とみなされ注意、試合が進まないくらい悪質なものは故意とみなされ退場など問題になるはずです。
職場も同じく、エラーの理由はさまざまですが、大事なのは、守ることがゴールなのではなく、目標達成することがゴールです。
指摘する時は、相手のイエローカードが溜まらないよう、本人とチームのために伝えて助けてあげればよいのです。
この「スポーツのルール」という価値観をしっかりと伝え、ルール運用の前のマインドセットを行いましょう。
オリンピックなどでルールが変わるのと同じように改善のための提案が出てくるかもしれません。
まとめ:組織力強化につながるルール運用
効果的なルール運用は、組織力強化の重要な鍵となります。ルールを「守り」「守らせる」ことで、健全な組織文化と、目標達成が可能になります。
ルールは固定的なものではなく、常に見直しと改善が必要です。組織の成長と共にルールも進化させていくことで、持続的な組織力の強化が実現できるでしょう。
ルール管理は、最初は守ってもらえなくて当たり前くらいの気持ちがおすすめです。
愛情を持ち、決して放っておかず、置いていかず、期待しないで根気よく管理しましょう。
部下はルールのエネルギーを他で使っていますので、最初は難しいことがありますが、
漏れなく管理をしていくことでだんだんと癖づいていきます。
もし、それでもルールで引っ張っていくことに懸念がある場合は、ぜひこの本をお勧めします。
青山学院大学の監督として史上初の往復路・総合優勝を果たした原晋監督のルール運用を学ぶことができます。
これからもルールを上手く活用して、一緒に頑張りましょう!
本日もお読みいただきありがとうございました!